モニタリングポストと線量計(PA-1000)の測定値が異なる点について、富士電機へ問い合わせてみました。
モニタリングポストが情報をミスリードしてるという指摘。→文科省観測、線量実態反映せず 福島でグリーンピース調査 - 47NEWS(よんななニュース) ow.ly/eH0BI
— 木野龍逸 (Ryuichi KINO)さん (@kinoryuichi) 10月 23, 2012
【郡山市汚染状況-1】2012年8月16日16時41分郡山駅東口広場線量計=0.616uSv/hモニタリングポスト=0.468uSv/h※地表=1m※除染実施=2012年7月11日 twitpic.com/akd8j8
— 千葉剛憲さん (@Takenori_Chiba) 8月 17, 2012
様々なところで、モニタリングポストとその他の線量計との線量数値の相違が波紋を呼んでいます。
懸念されるのは、その測定結果の多くでモニタリングポストの数値が「低く」表れることでしょう。
健康を第一に考えると、より高いほうに注視警戒して過ごすほうがより安心安全ですし、結果的に信頼されるのでは、とも思うのです。
行政に尋ねるよりも、モニタリングポスト製造メーカーに直接聞いたほうが専門的であろう、との思いから富士電機さんに環境放射線モニタ PA-1000 Radi(ラディ)との比較を例に問い合わせてみました。
以下がその内容です。
<私からの質問>
正確性や精度の点で御社モニタリングポストとPA-1000のどちらかが劣るのでしょうか。
なぜ他の線量計よりモニタリングポストの数値のほうが「常に」下回るのでしょうか。
<メーカー様からの回答>
ご質問頂きました件につき、回答致します。
他社製品については、機器に関する詳細情報(基本性能や校正方法)
をもっておりませんので推測となりますことをご了承下さい。
他社製品(PA-1000)をインターネットで調べた限り、測定器の仕様の
中でも『エネルギー特性』の違いが一番影響しているものと思われます。
ガンマ線を計測する放射線測定器は、通常、Cs-137で校正されます。
【Cs-137…セシウム137】
Cs-137が放出するガンマ線エネルギー662keVを基準として、その他
のガンマ線(自然放射線など)エネルギーをどれだけ正しく測れるかの
指標となるのが、エネルギー特性です。
【keV…キロ・エレクトロンボルト(キロ電子ボルト)】
弊社製品のエネルギー特性は、0.75~1.25(60keV~1.25MeV)です。
PA-1000の仕様では、エネルギー特性は以下のようになっています。
0.5~3 (150keV~1250keV)
0.5~3というのは、Cs-137を1としたときの相対感度です。
弊社製品が±25%。他社製品は-50%~+300%となります。
PA-1000は、検出器にCsI(Tl)シンチレータを使用していると思われ、
CsIはエネルギー特性が非常に悪いことから、Cs-137以外の放射線を
正しく評価できていないのではないかと考えます。
数値の正確さよりも、簡易型測定器として放射線があるかないかの目安
としてお使い頂く分にはPA-1000でも問題ないかとは思います。
詳細は、PA-1000のメーカーにお問合せ頂く方が宜しいかと存じます。
以上